HOME普及状況 > 激化する太陽電池の開発競争

激化する太陽電池の開発競争

 1973年のオイルショック以来、各国で太陽光発電の研究が国家プロジェクトとして行われてきました。日本では「サンシャインプロジェクト」として開発が進められ、主に製造工程における低コスト化、高効率化、原料供給技術などが研究されてきました。米国では、エネルギー省でのプロジェクトが世界の太陽光発電技術開発を先導し、ヨーロッパでもドイツを中心に研究が進められました。
 近年では、資源問題や地球温暖化対策の一つとしても注目度が高まっています。世界的にも導入は急激に拡大しており、太陽電池の需要拡大のスピードと供給能力拡大のスピードのバランスが崩れ、太陽電池価格は低下し続けています。その結果、世界的に太陽電池メーカー間の競争はさらに激化しています。
 しかし、太陽電池の価格が下がる一方で、原料の価格は上昇しているため収益の確保が難しい状況です。中国などでは、企業による大型投資が進んでおり、今後も競争は激化すると予想されます。

さまざまなタイプの太陽電池

 太陽電池は使用する材料の異なるさまざまなタイプのものが開発されています。現在の主流はシリコンを原料に用いたもので、発電効率の高さが特徴です。しかし、原料のシリコンは高価で使用量も多く、高コストになることがデメリットとしてあげられます。
 そのため、原料にシリコンを使用しない太陽電池の開発が進んでいます。このようなタイプの太陽電池で従来の太陽電池と同程度の発電効率を実現できれば大きなコスト削減になります。