HOMEソーラー電池 > 光起電力効果の発見

光起電力効果の発見

 光起電力効果に関する最初の発見は1839年にアレクサンドル・エドモン・ベクレルによって報告された。ベクレルの報告は、薄い塩化銀で覆われた白金の電極を電解液に浸し、そこに光を照射すると光電流が生じる。というもので、ベクレル効果と呼ばれています。
 しかし、この段階では実際に発電するには至っておらず、光起電力によって実際に発電が可能となったのは、その後の1884年、アメリカの発明家チャールズ・フリッツによって、半導体性のセレニウムと薄い金の膜を接合したものが最初です。このときに得られた光から電気エネルギーへの変換効率はわずか1%ほどですが、後にシリコン型のものが普及するまで、セレン光電池としてカメラの露出計などに応用されていました。
 現在の太陽電池の原型となるpn接合を用いた仕組みは、1954年にベル研究所のダリル・シャピン、カルビン・フラー、ゲラルド・ピアーソンによって開発された結晶シリコン型太陽電池がはじまりです。

太陽電池としての実用化

 ベル研究所で発明された太陽電池の変換効率は6%ほどで、主に通信用・宇宙用に使われていました。放電のみ行う使いきりタイプの電池(一次電池)を用いた世界初の人工衛星スプートニク1号の寿命が21日であったのに対し、太陽電池を初めて用いた人工衛星ヴァンガード1号は6年以上動作しました。
 その後も徐々に用途を拡大していき、1960年代には日本でも量産が開始され、1974年の石油ショックを契機に、電源としての開発が本格的に始まりました。